活動報告

2017/09/06

i.club Summer Program! 2017 @TONOを実施しました!

岩手県遠野市で、未来をつくるアイデアを生み出すサマープログラム

東京・地域・世界の大学生が、地域の高校生と共に地域でイノベーションを起こす(=未来をつくるアイデアを生み出す)ことに挑戦する、i.club Summer Program! 2017(略称:iSP!2017)。岩手県遠野でのプログラムを、8月7日〜12日の6日間にわたり、遠野みらい創りカレッジを舞台に、実施しました。

参加したのは、東京・岩手・世界(Morocco、Nepal、Netherlands、Madagascar)から計13名の大学生、そして、岩手県内の高校(遠野高校、花巻北高校、花巻南高校、釜石高校)から計40名の高校生。

今回、大学生・高校生が取り組むテーマを以下の4つに定め、それぞれのテーマにおける未来をつくる新しいアイデアを生み出すことを目指しました。

EDUCATION / 教育

Theme:遠野における社会教育の未来をつくるアイデアとは?
Interview:青笹小学校、遠野物語ファンタジー

AGRICULTURE / 農業

Theme:遠野における農業の未来をつくるアイデアとは?
Interview:三笠ファーム、遠野市 農家支援室、夢産直かみごう

FORESTRY / 林業

Theme:遠野における林業の未来をつくるアイデアとは?
Interview:木工団地、木材流通センター、千葉家具店

FERMENTATION / 発酵

Theme:遠野における発酵食品の未来をつくるアイデアとは?
Interview:民宿とおの要、遠野市 農家支援室、遠野味噌醤油

DAY 1 オリエンテーション

・アイスブレイク(大学生)
・レクチャー①:イノベーションについて
・レクチャー②:遠野について

5泊6日のサマープログラムは、大学生のみのプログラムからスタート。東京からの大学生、地元岩手からの大学生、そして、海外からの大学生の3者が遠野みらい創りカレッジに集いました。

オリエンテーションでは、大学生同士のアイスブレイクからはじまり、サマープログラムが目指すことについての説明がされました。なぜ、いま「未来をつくるアイデアを出す」を学ぶことが大切なのか。なぜ、それを地域の高校生に提供することが大切なのか。イノベーションの基礎から、遠野の概要まで、初見の大学生でも理解できるよう、レクチャーが行われました。

DAY 2 フィールドワーク / イノベーションワークショップ①

・インタビュー(大学生)
・インタビューのダウンロード
・未来創造ワークショップ

大学生たちは4つのテーマ「教育・農業・林業・発酵」に分かれ、フィールドワークに出かけました。目的は地域資源の魅力や課題を、インタビューを通じて理解すること。また、地域資源に対して地域の人々がもっている先入観をみつけること。フィールドワークから戻ってからは、チーム内でふりかえり(ダウンロード)を行い、それぞれがインタビュー中に気づいたことを共有しました。

その後は、インタビュー中の気づきをもとに、テーマにおける「起こしたい(人々の行動・習慣・価値観の)変化」をつくることに挑むワークショップを行いました。

DAY 3  イノベーションワークショップ② / 高校生の合流

・アイデア創造ワークショップ
・アイスブレイク(高校生・大学生)
・民泊体験

大学生は考えた「起こしたい変化」を実現させるための「アイデア」の創造に挑むワークショップを行いました。

午後からは、いよいよ地元の高校生がプログラムに合流。大学生とのアイスブレイクの時間を過ごしました。仲良くなったところで、少人数のチームに分かれて遠野の民泊先に向かいました。それぞれの民泊先にて、夕食の準備を共に行ったり、農作業のお手伝ったりするなどをしながら、地元の人々と交流しました。民泊を通して、高校生と大学生が共に遠野について深く知る機会になっただけでなく、お互いを理解する時間にもなりました。

DAY 4 フィールドワーク / ワークショップデザイン

・インタビュー(高校生)
・イノベーションワークショップの設計
・インタビューのダウンロード

プログラムも後半戦。この日は民泊先から戻った高校生と大学生はそれぞれ別のプログラム内容を実施しました。高校生は大学生と同様のテーマでフィールドワークに出かけ、その間に大学生は自らがファシリテータとなり、高校生へ実施するイノベーションワークショップの設計を行いました。自分たちが一度経験したワークショップを、今度は教える側に回り、提供することになります。

フィールドワークから戻った高校生は、大学生がファシリテータとして進めるワークショップに参加し、インタビューの内容とをダウンロード。得られた気づきをもとに、テーマにおける「起こしたい変化」をつくるワークショップに挑みました。

夕食は遠野で集まりの場に欠かせないジンギスカンBBQ。ジンギスカンを囲みながら、大学生と高校生同士の交流が進むよい機会になりました。

DAY 5 イノベーションワークショップ③

・未来創造ワークショップ(高校生)
・アイデア創造ワークショップ(高校生)
・アイデアのブラシュアップ

まずは高校生が考えた「起こしたい変化」の発表から。大学生からのアドバイスをもらいながら「起こしたい変化」をより良いものにしていきました。「起こしたい変化」が決まったところで、続いてその起こしたい変化を起こすためのアイデアをチームで考えます。

何度もつくって、何度も壊すアイデア。実際にアイデアの変化の場面を確認するために、高校生たちはスキット(寸劇)で演じながら、より良いアイデアとなるように磨いていきます。アイデアプレゼンが次の日に迫る中、大学生からのアドバイスを聞きながら、必死でアイデアのブラシュアップを行い、最後はそれをプレゼン資料にまとめるという長い1日になりました。

DAY 6 アイデアプレゼン / コメンスメントセレモニー

・リハーサル
・最終発表会
・修了式

ついに迎えた最終日。これまで考えてきたアイデアを、遠野市長やインタビューでお世話になった地域の方々に向けて発表します。4つのテーマで、計8つの高校生チームが、これまでの成果として、インタビューで得た気づきと、そこから考えた「起こしたい変化」、そして変化を起こすための「アイデア」をプレゼンしました。また、変化の場面が実際に起きるのかもスキットで伝えました。

最終発表会後は修了式へ。修了式(コメンスメントセレモニー)は終わりの日ではなく、ここからまたはじまるという節目を意味。参加した大学生・高校生は、今回のプログラムにおける経験を振り返りながら、プログラム修了を労い合いました。