No.13

PROJECT MIYAGI

PROJECT PERIODPROJECT PERIOD2015.04 - 2016.03

酒粕ミルクスイーツプロジェクト

CATEGORYCATEGORY
LOCATIONLOCATION
宮城県気仙沼市
SCHOOLSCHOOL
気仙沼向洋高校
STYLESTYLE
通年授業(商品開発:2年生)
MEDIAMEDIA
http://sakekasumilk.com/

スイーツに新たな風を、気仙沼のとろあまスイーツ!

気仙沼の高校生が考案したアイデア「酒粕ミルクジャム」。それは、気仙沼の酒蔵「男山本店」の銘酒「蒼天伝」の大吟醸からできた酒粕と、気仙沼の牧場「モーランド」が出荷する新鮮な牛乳とが煮詰められた気仙沼の新しいジャム。地域の高校生たちは、そのジャムをお土産として開発するだけでなく、さらに一歩進み、そのジャムを使った気仙沼のとろあまスイーツの開発に挑みました。

酒粕ミルクジャムは家庭で手軽に食べられる瓶詰めとして開発。また、酒粕の優しい香りがほんわり香る「酒粕ミルクシフォンケーキ」、ならびに世界の大陸とつながり深い気仙沼ならではの視点が入ったアルゼンチンの伝統的なお菓子をアレンジした「酒粕ミルクアルファフォーレス」がスイーツブランドの商品として考案、発売されました。

イノベーション教育プログラム

高校生の声「アイデアを考え絵に描く」

私がこの商品開発の授業を通して学んだことは、三つあります。まず、「商品を開発するには、5つの作法がある」ということです。私はこれまで「商品を開発する」というと、「好きなものを形にする」「売れるものを作る」といった簡単なことだと思っていました。ですが、小川さんに出会い、5つの作法を教えていただき、商品を開発するということは段階を順番に踏んでいかないと、上手くいかないんだということがわかりました。次に、「アイデアを形にする楽しさ」です。この授業を通して、クラスのみんなと意見交換をする場面が増え、自分だけでは考えられなかった面白いアイデアにたくさん出会えました。そして、そのアイデアをお菓子組合の皆さんの手を借りながら形にすることができました。アイデアを考え絵に描いた時は、どんなものになるのか予想もつきませんでしたが、授業を重ねるごとにだんだんと形になっていき、最高の商品ができあがったときには、達成感と感動で胸がいっぱいになりました。最後に、「考え、発言し、行動する力」です。以前の私は、めんどくさがりで三日坊主だったため、何かをしようと思い立っても行動せず、すぐにあきらめてしまい続かないことがほとんどでした。それから、人前で自分の意見を発表することがあまり好きではありませんでした。ですが、この商品開発の授業で自分自身が大きく変われたような気がしました。自分の考えたアイデアがみんなに評価されること、形になることが何よりうれしかったです。そして、地域の方々との交流も増え、テレビの取材などでも発言することが多くなり、思っていることを言葉にすることができるようになりました。今回の商品開発で学んだことは、将来必ず役に立つ経験だったと思います。進路確定にも役立てていきたいです。

高校生の声「何気なく食べていたお菓子」

これまでは、気仙沼というと私のなかでは海や山、海産物というイメージしかありませんでした。今回の授業で、気仙沼のスイーツを考えるということでしたが、私のなかでは海や山、海産物とスイーツが結びつかず、考えるのにとても苦労しました。そこで、気仙沼のスイーツというものを調べてみると、気仙沼の特徴を生かしたお菓子があることがわかりました。そして今回商品を開発するにあたって協力してくださった菓子舗サイトウ様にお話を聞きました。自分の店が震災で流され、借金をし、たくさんの苦労をしながらも気仙沼のために、たくさんの気仙沼を代表とするお菓子を作られてきたということを知り、これまで何気なく通っていたお菓子屋さんや、何気なく食べていたお菓子がそのような思いで作られていたということを初めて知ることができました。また、気仙沼の特徴を生かしたお菓子を作る難しさ、完成するまでには何度も試行錯誤するということ、お菓子を買っていく人が減少しているということ、そんななかでも毎日気仙沼の活性化のために仕事をしている人がいるということがとても胸に響きました。今回私たちが開発した商品が気仙沼を代表とするスイーツとして、気仙沼の人たち、観光客の人たちに喜んでもらえることがなによりだと思っています。そして、今まで苦労してきた斉藤さんをはじめとするお菓子組合の方々に恩返しという形でこの商品がたくさんの方々の手元に届くことを願っています。

アイデア開発

商品ブランディング・プロモーション開発

Executive Producer:i.club
Education Producer:i.club
Brand Producer:HAKUHODO DESIGN
Recipe Producer:新田理恵
Paper Promotion:HAKUHODO DESIGN
Web Promotion:un-T factory!
Partner Company:菓心富月(酒粕ミルクジャム開発・製造)、菓匠紅梅(酒粕ミルクアルファフォーレス開発・製造)、菓子舗サイトウ(酒粕ミルクシフォンケーキ開発・製造)
Interview Corporation:男山本店、斉吉商店