見て、聞いて、感じて、学ぶ。これからのおもてなし。
「おもてなし」。英語では、この言葉を「hospitality」という言葉で表現したりするものの、おもてなしとhospitalityとでは、ニュアンスが少し違ったりするのではないでしょうか。ある人はおもてなしとは、どこか日本独特の人を喜ばせる仕組みや仕掛けがあるものと説明するかもしれません。ある人はおもてなしを、全く別の表現で説明するかもしれません。日本人にとって身近なはずの「おもてなし」ですが、実際にそれがなにかについて考えることや、本当のおもてなしとはなにかを学ぶ機会はそうありません。地域の高校生たちは、自分たちの地域におけるおもてなしがなにかを探求した後に、銀座の一流店・企業に足を運び、そこのおもてなしがなにかをはじめて見て、聞いて。感じて、学びました。また、銀座で学んだおもてなしを、どう自分たちの地域に生かせるかを考えることに挑みました。
今後、自分たちの地域で活躍するにせよ、地域外で活躍するにせよ。見て、聞いて。感じて、学んだおもてなしが、これからの将来において大きな力になることを、高校生たちは具体的な体験を紹介しながら、発表しました。
イノベーション教育プログラム
高校生の声「印象に残った３つのおもてなし」
今回の「銀座でおもてなし留学」では、初めての銀座で多くの貴重な体験を通して「おもてなし」について学ぶことができました。その中でも、私が印象に残ったことが3つあります。1つ目は、とらやさんへ伺った際のお話の中にあった「人を五感で喜ばせる」という言葉です。私は今まで、和菓子は味と見た目を楽しむものだと思っていました。しかしとらやさんでは、味、見た目、香り、食感、そしてその和菓子の名前という聴覚的なところでも食べる人を楽しませることができるのだと教えて頂きました。名前を聞くことによってそれを作った職人さんが込めた気持ちを知ることが出来、イメージが膨らむことによって食べた時に感じる味が変わってくるのだという言葉に、これこそがおもてなしなのではないかと思いました。2つ目は、寿司幸さんの従業員の皆さんを見ていて分かったことです。給仕の方たちは、日本語が分からない外国人のお客様にも美味しいお寿司を楽しんで食べてもらおうと、英語を使って接客をしていました。日本でも有数の寿司店である寿司幸さんは外国人のお客様も多く、そのために従業員の方たちは週に一回程度英語の講習を受けて対応しているのだそうです。このように、たとえ国や言葉が違ってもそれに不便を感じさせないようにするということは、東京オリンピックを控えているこれからの日本にとても大切なおもてなしだと思いました。3つ目のおもてなしは、寿司幸さんのメニューの中にありました。寿司幸さんのメニューの中には値段が書かれていないお寿司があります。そこで、なぜ値段を書いていないのかを店長さんに聞いたら、「その日のネタの質や握る人によって値段が変わる」のだと教えていただきました。私は初め、値段が分からないとただ不便なだけなのではないかとも思いましたが、しかし考えてみたら、「その時その時の一番良いお寿司をお客様に提供したい」という最上級のおもてなしだったのです。この４日間で貴重な体験をたくさんさせていただき、多くの新しい発見があった有意義で楽しい時間を過ごすことができました。
高校生の声「笑顔が良いと言ってもらえたのは嬉しかった」
私は銀座あけぼのさんに行かせて頂きました。制服を着ることができた、という時点で嬉しく思いました。掃除では、普通にするようなことでもきちんと理由があり、お店やお客樣のことを考えていることが分かり、面倒くさいと思っていた掃除も、楽しく思えました。その後は、おもてなしベーシックといった、おもてなしをする際に注意することが書いてあるものや、愛、というマニュアルについてなどのお話を聞かせて頂きました。このお話では、よく知らなかったおもてなしについて知ることが出来ました。午後は、水羊羹の食べ比べや、シズルトークというものを学びました。シズルトークは、販売の時に役立ちそうなので、学べて良かったと思います。試食体験では、なかなかお客様に声をかけることが出来ずにいましたが、最後の方では声をかけることが出来ましたし、笑顔が良いと言ってもらえたのは嬉しかったです。今回参加して学んだことはとても多かったように感じます。
Executive Producer：i.club
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